10月23日はてらこやの日でした。この日も子どもたちはたくさん来てくれました。中学生は2週間後くらいには中間テストが控えています。それはそれとして、7時頃からは恒例の体育館で運動をしました。
てらこやではトランプやボードゲームをする会を新たにやりたいと考えています。子どもに限らず大人も参加できるようにする予定です。不登校の子が増えている背景に学校での生きづらさがあるだけではなく、社会全体に生きづらさがあるからだと思います。影響を受けているのは子どもだけでなく、その親、大人たちも同様です。個人主義が進んだ現在の社会では、個人の抱えている課題を自分で何とかしなくては、という風に思い込まされています。コミュニティが崩壊していると言われて久しいですが、子どもだけでなく周りの大人ちを、地域でお互いに助け合える環境を作れないかと考えています。硬いことは言わず、まずは一緒に遊ぶことでお互いを知ることから始めようと思い、トランプとボードゲームをすることを目指します。というわけで、この日のてらこやではチラシの図案を考えるのに熱中してしまいました。



てらこやには、特に決まりはありません。ただひとつだけお願いしているのは、「一度てらこやに来たら、帰るまで建物の出入りをしない」ということ。だから、コンビニに寄りたい人は、来る前に済ませてから来てねと伝えています。
決まりを作ろうと思えば、いくらでも作れます。「スマホ・ゲーム禁止」「飲食不可」「遊ぶ前に1時間は勉強」「走らない・騒がない」など。でも、あえて作っていません。今のところ、特に大きな問題は起きていないと思っています。もし何かあったら、その時に、そこにいるみんなで「どうしたらいいか」を話し合いたいと思っています。少人数だからできることかもしれませんが、決められた型にはめるのではなく、そこにいる人たち自身が自然に秩序をつくっていけるのがいいなと思っています。
てらこやでは、子どもたちが思い思いに過ごしています。勉強する子、絵を描く子、おしゃべりを楽しむ子。おやつを食べながらわちゃわちゃしている姿を見ていると、「それぞれのペースでいられる場所って、やっぱりいいなぁ」と感じます。
子どもたちだけでなく、大人たちも社会全体に「生きづらさ」や「窮屈さ」を感じることがあります。「人に迷惑をかけてはいけない」「ちゃんとしなければならない」といった雰囲気が、たくさんの規則や暗黙のルールを作り出しているのではないでしょうか。先に“形”があって、その枠に自分を合わせようとする。そんな世の中の窮屈さを、少しでもゆるめられる場所でありたい。特に何があるわけでもない場所ですが、ここにいることが、誰かにとっての“ほっとする場所”になれば嬉しいです。